2014年4月11日金曜日

田舎ぐらしってどんな感じ?(過疎地でナリワイをつくろう相談会4/5@大阪に行ってきた)

今回、春色タマネギツアーと、トークイベントで来てもらう
伊藤洋志さんもかかわっているという、
熊野のナリワイ研修生の説明会が、先週大阪であったので行ってきた。

ナリワイ研修生は和歌山県の熊野川町という、
新宮市から1時間くらいの山の中にある町で募集している地域起こし協力隊の名称だ。
説明会にはNPO法人山の学校の柴田さんや、
最年少の新宮市議でユースライブラリーえんがわを運営している並河さんや、
ナリワイ研修生の丸茂さんたちが来ていた。
伊藤洋志さんはアドバイザーとして入っているそうだ。
ちなみにナリワイは、伊藤さんが提唱している、
少ない元手で生活の中から仕事をつくりあげ、それを複数掛け持とうという考えだ。

伊藤さんの新刊は熊野についての本で、そのトークイベントをやるけど、
田舎ぐらしといっても、住む所でだいぶ暮しぶりは変わるので、
熊野と淡路島といろいろ比較しながら紹介してみようと思う。

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規模とか人口は、淡路島は3市あって、それぞれが150/km²で人口が4〜5万人のあいだ。
ナリワイ研修生を募集している熊野川町は、175.47km²で人口が2040人。
これだけだと全然違う規模に思えるが、隣接する新宮市の118人/km²、30261人を合わせると、淡路島の一つの市と似た規模と人口だ。
(※ソースはウィキペディア)

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熊野には最近移住者が増えているそうだ。
淡路島も最近は田舎ぐらしをしたい人が結構移り住んできている。

しかし、同じ田舎ぐらしと言っても、
淡路島と熊野とでは共通点とだいぶ違う点がある。

一番の違いは、都市の近さ。
それで家とか仕事、生活コストが全然変わってくる。
淡路島は京阪神に近くて、島の場所にもよるけど
だいたい車で1時間もあれば神戸に出られる。
熊野は大阪からでも特急で4時間かかる。
車でも多分それくらいか、もっとかかる。

家は、淡路島は島の場所によるけど、意外に空家が少ない。
かつ、ライバルが多い。
島の北部は京阪神に通勤圏内なのと、定年後の団塊世代のセカンドハウス需要がある。
で、そういう人たちはお金を持っていたりするので、家の相場はそんなに下がらない。
だから田舎でのんびり系の人たちは北部に住むのはちょい厳しいかもしれない。

熊野は話を聞いた感じだと、貸してくれるまで半年くらい時間はかかるけど、
空家はたくさんあるらしいし、相場がすごい安い感じ。
古民家月5000円とか。下手したら1000円とか。

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仕事は、商店とかにアルバイトに行ったり、起業したり、農業をやったり、
日雇いで農家とか職人さんの手伝いに行ったり。
この辺は淡路島でも同じ。
あと変わったところだと、熊野は家庭教師、ネイチャーガイド、猟師なんてのもあった。
この辺は、淡路島でもやってる人もいる。
ただし熊野でも淡路島でもみんな専業じゃなさそうだった(元祖ナリワイ)。

違うのは、淡路島だとまあまあ大きめの企業とか商店があるので、そこで働いたり、
京阪神に働きに行きつつ、淡路島に住むのも可能。
都市的なライフスタイルを捨てずに、環境だけ田舎ぐらしみたいなのができる。

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一番の大きな違いは生活コスト。
よく田舎では「仕事がない」というけれど、仕事はある。
ないのは、「生活レベルを維持できる仕事」。
熊野だと、市街地に出るまで時間がかかるし、お金を使う場所が圧倒的に少ない。
いちばんお金のかかる家が安いのと、お金を使う場所が少ないから、
だいたい10万くらいあれば生活できると言っていた。
それくらいなら日雇い的な仕事や、農業、フリーランサーでも
なんとか稼げる感じがするし、十分貯金もできそうだ。

淡路島は京阪神に1時間もあれば行けるし、
島内の僻地でも30分もあれば市街地に出られる。
ということは、必然的にお金を使う機会が増える。
だから、淡路島だと、熊野みたいな感じの仕事だけだと
生活がちょっと厳しいかもしれない。
やっぱり最低でも15万はみときたい。
そしたらあまり都会と維持費が変わらない。
で、島でそういう仕事を見つけようとするとちょっとハードルが上がるので、
みんな「仕事がない」という感じ。
ただ、住み込みとかシェアハウスとか、住居費削るなりなんなりして
やりようはいろいろあると思う。

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わたしは自然とか田舎が当たり前だったので、
今まであんまり田舎ぐらしの魅力がわからなかったんだけど、
改めて説明会で柴田さんや、参加者のみなさんと話して、
都会よりもやられていないことが多かったり、
やりたいことにチャレンジしやすかったりして、
フロンティア感があるということが田舎の魅力なのかなと思った。
あと、いろんなことを自分でしないといけなかったり、
人脈つくらないとだめだったりするから、
結構自分で考えたり動いたりしないといけないし、できる余地がある。
だから普通に会社勤めとか役所勤めするよりも、自分で生きてる感じを持てる。

それは、phaさんの言ってたRPG感に似ているかなと思った。
わたしはやりたい仕事が都会にあったり、
都市的なライフスタイルに憧れて京阪神や東京に出て行ったんだけど、
それはわたしにとって、都会がフロンティア感あったからなのかなって思った。

でも、みんながみんな新天地を求めてとか、そんなおおげさなことしなくてもよくて、
ゆるく暮らしたいとか、自然が好きとか、そういうのでも全然よさげやし、
やってけそうやった。
望む生活スタイルができそうなのが熊野でたまたま行き着いたって感じの人もいた。

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あと、やっぱり思ったのは、山の学校の柴田さんや、アドバイザーの伊藤さんや、
市議の並河さんのような、若くて熱意のある人たちと一緒に仕事を作っていくのは、
すごく刺激的で面白そうだと思った。
そういう人たちの仕事を間近で見られたり、
一緒に何かやるのはすごく成長できそう。
12日に説明会が東京であるので、
もし自営業とかしたい人がいたら、募集してみてはどうでしょうか。

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【過疎地でナリワイを作ろう相談会】
4/12(土)@東京 武蔵小山 13:00~ studio4
http://mountain-school-kumanogawa.tumblr.com

オオタ

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